箱根駅伝のコースを、Googleマップを活用してわかりやすくガイドします。往路(東京・大手町~箱根・芦ノ湖)と、復路(箱根・芦ノ湖~東京・大手町)のコースを紹介し、各コース区間の詳細情報や観戦ポイントもお伝えします。
箱根駅伝の往路(1月2日):東京・大手町→箱根・芦ノ湖
往路は全5区間で構成され、東京都心から箱根の山中まで約107.5kmの距離を進みます。
1区:大手町(東京)~鶴見(神奈川)
1区は東京のビジネス街、大手町から始まる21.4kmの区間です。スタート直後から観客に見守られ、選手たちが新年の熱気の中で勢い良く走り出します。
東京タワーや品川駅付近の沿道では応援も多く、都会らしい景色が広がります。序盤の都心はほぼ平坦ですが、選手たちは慎重にペースを整えながら先行戦闘を展開。
さらに、川崎エリアに入ってやや緩いアップダウンが増えることで、選手に少しずつ負担がかかり、鶴見中継所が見えてくると、各校がラストスパートをかけ、次の区間に良い流れを引き継ごうとする姿が見られます。
1区は往路のスタートを決める部分であり、先頭集団に食い込むための駆け引きが重要となる区間です。
■距離:21.4km
■観戦ポイント:スタート地点は東京・大手町。選手たちは新春の都心を駆け抜け、品川や川崎などのビジネス街を抜けていきます。沿道に見えるスポットが多く、序盤から見ごたえあるレース展開が期待できます。
2区:鶴見~戸塚
花の2区と呼ばれるこの23.1kmの区間は、エースが激戦を繰り広げる場所で。東京から神奈川まで進むルートで、アップダウンの激しい地形が特徴です。
ここでは一気にリードを狙う選手や、タイム差を縮めようとする選手の姿が見られ、特に横浜市内に入ると道幅が広く、長い上り坂と下り坂が選手の体力を消耗させ、選手が自分のペースをつかむのが難しい所でもあり、エースたちの技術と持久力が試されます。
沿道には応援するファンも多く、特に新横浜や港北エリアでは活気が感じられ、エースの走りに大きな声援が送られます。
■距離:23.1km
■観戦ポイント:エースが集う「花の2区」。選手たちが横浜市内を通過しながらペースアップが図られる区間です。アップダウンが多いため体力を問われ、各チームのエースの勝負の場となります。
3区:戸塚~平塚
3区は海岸線に近いエリアを走る21.4kmの区間で、湘南の美しい風景を背景に走ります。道はほぼ平坦ですが、風の影響を受けやすく、強風が選手にとって大きな壁となることがあります。
特に湘南の海風が強い日には、選手が思うようにスピードを維持できず、走りが乱れる場面も見られます。この区間ではリズムを大切にしながら、チームとして流れを維持することが大切となります。
また、車道に沿って観戦スペースが多く設けられているため、沿道で応援する観客も多く、選手たちが盛り上がる場所でもあります。
一方、前の区間で差が開いている場合は大きな影響が出ることもあります。リーダーシップが求められる3区は、安定した走りを目指すことが戦略のカギとなります。
■距離:21.4km
■観戦ポイント:海岸線に近いこの区間では、比較的フラットな道が続きますが、風の影響を受けやすい特徴があります。湘南エリアの美しい景色を背に、スピードレースが繰り広げられます。
4区:平塚~小田原
4区は湘南を抜け、小田原エリアに向かう20.9kmの区間です。湘南の海沿いを進んできた流れを引き継ぎ、どんどん山に向かう地形へと変わっていくのが特徴です。
道幅が細く、カーブが多いため、選手たちにはしっかりとしたペースが求められ、チームの順位が変動するポイントでもあります。
周辺では多くの観客が集まり、声援が一段と大きくなるため、ここでペースを上げて次の5区にバトンを渡すシーンが見られます。次の山登り区間に備え、疲労を抑えながらもスピードを維持する技術が求められ、選手の体力管理が重要となる区間です。
■距離:20.9km
■観戦ポイント:湘南地域を抜けて小田原へ向かうこの区間は、道幅が狭いので選手同士の接触に注意が必要になり、抜きつ抜かれつな接戦が見られます。
5区:小田原~箱根・芦ノ湖
5区は箱根駅伝最大の難関「山登り」の20.7kmで、標高差864mを一気に駆け上がる限界区間です。この区間は急な傾斜の連続で、選手には強靭な精神力と体力が求められます。
前半は比較的穏やかな坂ですが、途中から終盤にかけて急な上りが続き、呼吸が荒くなる選手も少なくありません。このため「山の神」と称される選手が登場し、単独走状態を作るシーンも見られます。
沿道応援は限られていますが、箱根湯本付近などは観戦する人が多く、最後のラストスパートを駆け抜ける選手を見守る人々の声援が熱く響き渡ります。ここでは、箱根山の自然に囲まれた景色の中で、極限の力が発揮されるドラマが展開されます。
■距離:20.7km
■観戦ポイント:「山登り」として有名な難関区間。標高差864mの過酷な上り坂が続き、選手の体力と精神力が試される場です。観戦は限られた場所からとなりますが、最後の「箱根の山」がクライマックスです。
箱根駅伝の復路(1月3日):箱根・芦ノ湖→東京・大手町
復路も全5区間で構成され、合計約109.6km。下り坂が多く、スピードレースとなります。
6区:箱根・芦ノ湖~小田原
6区は「山下り」として知られ、20.8kmの下り坂が続くとてもスピーディーな区間です。標高が一気に下がるこのルートは膝や足首への負担が大きく、選手たちが慎重にペースを考えながら速度を調整する必要があります。
スタート地点の芦ノ湖付近は寒さが厳しく、路面が凍結する場合もあるので、滑らないよう特に慎重な走りが求められます。急な傾斜の坂を下るため、転倒やケガのリスクも高く、体力を温存しながらもチームの流れを維持する重要なポイントです。
箱根湯本付近や小田原市内には観戦スポットが点在し、観客の応援に後押しされる選手たちの姿が感動的です。この下り長距離は「山の神」に対して「下りの神」と呼ばれる選手も登場するほど、各校のスピードスターが集います。
■距離:20.8km
■観戦ポイント:「山下り」の区間として有名。スピードに乗って下るため、見応えのあるレース展開が期待できます。観戦場所は箱根の観光地周辺が人気です。
7区:小田原~平塚
7区は21.3kmのフラットな区間が続くため、スピードが求められる場所です。小田原から平塚までのこのルートでは、沿道に応援スペースが沢山あり、地元の観客が選手を間近でサポートします。
この区間ではペースを維持しながら次にタスキを渡すことが重要となり、日差しが強い場合には気温が上がるため、特に体力を消耗しやすい状況が発生します。
街中では直線道路が多く、選手同士が並走する場面やエキサイティングな展開が見られるのもこの区間の特徴で、チームとしての総合順位を意識して走る選手たちの戦略が垣間見えます。
観戦は平塚駅周辺が便利で、多くの応援が盛り上がりを見せます。
■距離:21.3km
■観戦ポイント:平坦で直線が多いこの区間は、各選手がペースを維持しやすいようにスピード競争が行われます。沿道には観戦スペースが多く、間近で選手を応援できます。
8区:平塚~戸塚
8区は21.5kmの区間で、湘南から横浜を通るルートです。街中を進むこのコースでは地元住民の応援が多く、選手たちに大きなエネルギーを与えます。
平坦な道が多いため、安定したペースを維持しながら、長丁場で疲労が溜まらないように、次の9区に向けてどれだけ体力を温存できるかが鍵となります。
また、周囲に応援するスペースが点在するため、家族連れの観客も多く、道沿いでは選手と並走する観戦者も見受けられます。
選手の疲労が見える中で、力強くタスキを繋ぐシーンが見られる区間です。箱根駅伝では各中継所で「繰り上げスタート」がありますが、この戸塚中継所では、惜しくも次のランナーへタスキを渡せないチームも出てきます。
■距離:21.5km
■観戦ポイント:街中を通過するため、地域の方々の応援が多く、選手たちの励みとなる区間です。戸塚中継所が観戦の中心地となります。
9区:戸塚~鶴見
9区は23.1kmの距離で、ここでは「権太坂」が勝負を分けるポイントとなり、選手たちが最後の力を振り絞ってペースを上げ、チームの総合順位に貢献することを目指します。
沿道の応援も多く、これは選手たちの疲労を軽減するパワーともなり、川崎付近では特に観客の声援が途絶えません。
9区はエースが揃う2区に次ぐ重要な区間とされ、トップ集団がここで徐々にと加速するため、チームの差が大きく変わることもあります。さらに、最後の大手町へ向かう流れを作るため、ここでの順位がそのままレース全体の結果となるので、リレーションを意識したレース展開と、各校の戦略が垣間見え、観戦のハイライトとしても注目されています。
■距離:23.1km
■観戦ポイント:都心に向けての最終ラウンドがこの区間です。9区の注目は「権太坂」で、ここでは選手の気力と体力の限界が試されるところです。
10区:鶴見~大手町(東京)
10区は23.0kmで、ゴール地点である大手町を目指して都心に戻る最終区間です。鶴見から大手町までは平坦な直線道路が続き、選手たちが最後の力を振り絞ります。
この区間は観戦スポットとして人気が高く、沿道には多くの観客が集まって選手たちに声援を送ります。川崎エリアや品川駅周辺、東京・銀座、日本橋、そしてゴール地点の大手町では特に大きな盛り上がりが見られ、選手たちも歓声に背中を押され、総合優勝とシード権獲得のために熱く戦います。
フィニッシュラインで待つ仲間の姿を見て、最後の一歩まで全力を出す10区の選手の姿が感動を呼び、1年間の努力が実るドラマチックなラストシーンが展開されます。
■距離:23.0km
■観戦ポイント:ゴールを目指して都心へ戻る最終区間です。ゴール地点の大手町周辺では観戦スペースも多く、最後の激戦が楽しめます。
各区間の詳細ルートやアクセス方法、絶景スポットの最新情報は、Googleマップを活用して事前に確認するとスムーズです。
箱根駅伝コース地図まとめ
箱根駅伝は往路と復路それぞれ5区間、合計217.1kmの道のりを大学生ランナーたちが母校の栄誉を担って走り抜けます。
往路では東京大手町から箱根・芦ノ湖を目指し、都心から沿岸地域、そして山道へと進むルートが展開され、特に最後の5区「山登り」が最大の難関です。
一方、復路では箱根から都心へ戻り「山下り」がスタートし、膝に負担がかかる下り坂から平坦な道へと移行しながら、どんどん激しいスピード勝負が繰り広げられます。各区間には特徴的な地形があり、選手たちの体力・技術が試され、特にエースが集う2区や、下りでスピードが求められる6区は注目の区間です。
最後の10区では、沿道に多くの観客が集まり、1年間の努力が実る感動のシーンが待っています。
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